(三浦しをん著、双葉文庫)
もし、寿絵がだれにも迷惑をかけたくないと思っていたら、怜は生まれていなかった可能性もある。だが、だれかに迷惑をかけたりかけられたりしてもいいんだと体現する人物が、寿絵をまわりには存在した。竜人の父親や、伊都子や、ひょっとすると重吾もその一人かもしれない。おかげで寿絵は、ずいぶん息がしやすかったんじゃないだろうか。
言葉の意味
- 車座…多くの人が輪状に向かい合って座ること。
- 割り下…出し汁を醤油、砂糖、みりんなどを加えて調理したもの。
- いらえ…返事。
- おさんどん…台所での仕事。
- 甲斐性…働きや才覚があり、生活力に富んだ頼りになる気質。
- レタリング…視覚的な効果を考慮してデザインした文字。
- 匙を投げる(さじを投げる)…前途の見込みがないとして物事を断念する。
- 所帯…一家を構え独立に生計を営むこと。
- 来し方…過ごしてきた時間。
- ザッピング…リモコンで頻繁にチャンネルを変えること。
- 風来坊…定まった居所や仕事もなくぶらぶらしている人。
- 棚に上げる…重要視せず、ほうっておく。
- こわっぱ…若年の人。
- おととい来い…二度と来るな。
- 翻って…反対に
- しょっぴく…むりやり引っぱって連れてくる
- 玉虫色…あいまいな表現。
コメント