(戸田山和久、NHK出版)
論文の型
大学生活最後を飾る論文だ。どうせなら、やったぜ!と思えるものを書きたいじゃないですか。そのためには、問題を「えっ。こんなに小さな問題でいいの?」と思うくらいに絞り込むことが大切だ。小さく絞り込んだ問題は、どんどん深めることができる。深まっていくと、逆に拡がりも出てくる。一〇〇枚書くなんて朝飯前になる。
論証がよいものであるためには、それは妥当な論証形式をもっていなければならない。つまり、反例のあるような論証形式をもっていてはいけない。
妥当な論証形式
- AならばBである。そしてAである。ゆえにBである。
- AならBである。しかしBではない。ゆえにAではない。
- AかBのどちらかである。AならばCである。BならばCである。ゆえに、いずれにせよCである。
- Aでないと仮定していろいろ論証したら矛盾してしまった。したがってAである。
トピック・センテンスはパラグラフの先頭に置くのがパラグラフ・ライティングの基本である。
だいたい、二〇〇ー四〇〇字で一つのパラグラフになるようにしなさいって言われるね。
アウトライン→パラグラフ→論文完成
他人のツッコミが論文を育てる
読みやすい文章を書く方法
原則として「の」は二つ以上続けて使わない。
それ単体で意味をなさない言葉を機能語という。機能語は漢字にしない。
引用・参考文献の書き方
右の例で、(中略)というのは、引用者が挿入したものだ。読者に注目してもらいたい箇所が引用文の最初と最後の両方にあるが、そのまま引用すると引用文が長くなりすぎる恐れのあるとき、途中をカットするときに使う。
このことからただちにクワインは、「だからそれ(=認識論)は自然科学内部の企てであり、心理学の一章なのである」(Quine 1969, p.65、括弧内引用者)と結論してしまう。
二つの段落にまたがっている箇所を引用する場合、段落の区切りにスラッシュを入れる。
文献を探す方法の一つとして、大学図書館のサイトでの検索がある。
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