(山岸秀匡著、KADOKAWA)
著者は日本ボディビル界のレジェンド、ビックヒデこと山岸秀匡さん。
2015年オリンピア212で第3位、2016年アーノルドクラシック212優勝という輝かしい成績を収めている。
凄絶な70日間の刑務所生活
2007年12月、山岸さんはロサンゼルス空港で薬物(アナボリックステロイド)所持により逮捕された。
結果として、70日間刑務所に収容されることになった。
部屋のメンツはフレンドリーで大きなイザコザは起こらなかったけれども、もしかしたら私がボディビルディングによって強靭な肉体をもっていたからかもしれません。
ジェイルに連行される理由はそれぞれですが、平均してガタイのいいワイルドな見た目の屈強な男たちが集まっていました。また、アメリカには良くも悪くも容姿重視の風潮があるため、アジア人にしては筋肉がデカく、インパクトのある強い身体をしていたことから一目おかれたように思うのです。
だから、本当にいつ襲われても対応できるよう、夜は常に仮眠状態が続きました。また、私は視力が悪く、ワンデータイプのコンタクトレンズを使っていたのですが、予備がなく、70日間ずっと同じものを使う羽目になりました。まさに、サバイバルでした。
3時間ごとに栄養補給ができるわけではありませんし、タンパク質の摂取量も少なかったので、結果的に収監されていた間にトータル20ポンド(約9kg)も落ちてしまいました。
ただ、繰り返しになりますが、使用したからといって誰もがトッププロの身体になれるわけではありません。体質的にマッチしなければナチュラルの状態とさほど変わりませんし、そもそもハードに追い込むトレーニングを重ねなければサイズアップは起こりません。



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